舞台も山場を迎えると、
いつもメイクがはげているのは、
私の新陳代謝が良いせいだと、
なかば諦めていた。
が、
どうやら私は、
舞台メイクの仕方を知らなかったせいらしい。
今更、
凄いぜ。私。
自分のことはほおって置いて、
真樹(真樹めぐみ)さんは、
私に(楽屋のみんなに)メイクの仕方を教えてくれた。
真樹さん曰く、
私は、メイクアップではなく、
メイクダウンらしい。
教えてもらった通りにやったらさ、
そしたらさ、
全く崩れないんだよね。
びっくり (゚ロ゚屮)屮。
私のメイクをなんとかしてくれると、
短い時間でウォーミングアップをしにいった真樹さんに、
「私のせいで時間なくなっちゃってすみません(´・ω・`)。」
と謝ると、
「あんまりやり過ぎると私、
疲れちゃうから、
これぐらいが調度いいの。」
と言われ、
男だったら惚れるところだった。
いや、女でもいいと思ってしまった。
道具すらいい加減な私は、
真樹さんのメイク道具をかなり借りた。
まだ借りっぱなしだ。
「こんなスカートが衣裳で着たいんです。」
と言ったら、
大きなキャリーケースいっぱいに、
スカートを詰めてもって来てくれた。
北浦和まで。
まだ借りっぱなしだ。
金髪の髪をくるくるコテで巻いていたら、
「痛んじゃうでしょ!!」
と、ホットカーラーを持ってきてくれた。
私の剛毛はそんな優しいものじゃ巻けずに、
結局コテを使ったけど、
それもまだ借りっぱなしだ。
本番でうまくいかなくて落ち込んでいたら、
次の朝、
私にお菓子を買ってきてくれたけど、
寝て起きた元気な私は、
そのことをすっかり忘れていて、
お菓子を手にポカンとする私に、
キレ気味だった。
なんだか妙に気が合い、
楽屋でよく笑い転げる私たちだったので、
「あんたが居るとせっかくのメイクがしわしわになるから、
あっちに行って!」
とか言いながらも、
どうしようもない私に突っ込まざるを得ない状況が多く、
「あんたのせいで言葉使いが悪くなった!。」
とか言いながらも、
いつも気にかけてくれた。
人見知りの私をよく知っている和美が、
「珍しいね。」
と言うほど、
そして、
失礼なほど私は真樹さんになついていた。
スカートがクリーニングから返ってきて、
お借りしたメイク道具と同じものを買ったら、
ふふっ。
真樹さんに会いに行くの。

どっちがアホに見える?
先輩にはかないません。
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